作詞講座第二章 叙事詞はたいやきに学べ 13
構成がわかったところで、起承転結をみていきましょう。
「起・承・転・結」それぞれが記してある位置に注目してください。
起 1番A
A
承 B
B
A
2番A
A
B
B
転 A
3番B
A
4番A
結 A
行数を数えると、起=四行、承=十四行、転=八行、結=二行です。
起と結が短く、承が一番長く、転が続いて長くなっています。この起承転結のバランスの悪さこそが叙事詞としての構成の良さなのです。
歌の詞は時間との勝負です。
聴き手が曲を聴く時間は常に一定です。それも、わずか3分か4分です。また、よっぽどのことがないかぎり、とめて戻したり、進めたり、同じ場所を何度も聴いたりしません。
物語がはじまって、いつまでも展開がないと聴く人は興味を失ってしまいます。
起は物語のはじまりです。これからはじまる物語がどんな物語なのか、ここでわかってもらわなければなりません。わかってもらえれば、くどくどと語る必要はありません。
「起」は短いほうがよいのです。
いかに短くどんな物語かわからせることが、その詞のストーリー展開のスピード感を高めるのです。
「承」と「転」は後回しにして、「結」はどうでしょうか。
叙事詞はストーリーですべてを伝えなければなりません。結末を聴いてしまったあとでは(たとえ、そのストーリーを知っていても)長く歌がつづくのは退屈なだけです。結末つまり詞の最後のもりあがりは遅ければ、遅いほどよいのです。
「起」と「結」の間に二つの展開があります。一つ目の展開である「承」は小さな展開です。どんな物語かをわからせたあと、ストーリーを進めていくが「承」です。
そして、「結」へつながるひとつ前のピークである「転」は大きな展開です。その名の通り、物語を一転させるのですから、あまり早く出てこないほうが聴き手の興味をつなぎとめるためには有利です。
それでは、「承」は長くてもよいのでしょうか。長くても聴き手を飽きさせない工夫があれば、全体の構成を考えたときに良いといえるでしょう。
作詞講座第二章 叙事詞はたいやきに学べ 14
by フリーダムミュージックスクール・東京高円寺作詞講座作詞教室