作詞講座第一章 作詞の基礎知識 7
つぎに、Bメロをみていきましょう。
一番B
6 6 7 3
ひとはだれも あいもとめて やみにさまよう さだめ
3 5 5 3 5
そして かぜまかせ Oh,My destiny なみだ かれるまで
ここで問題になるのが、英語の(Oh,My destiny)です。
日本語は原則として子音一つに母音一つで一つの音(おん)ができています。一文字が一音であり、一音節になります。これに対して英語は子音の連続がありますので音節で考えます。音節とは簡単にいえば、それ以上分けることのできない一つの音(おん)の塊です。
「オー、マイデステニー」とカタカナで書き、日本式に発音すると七音になりますが、英語では(oh my des-ti-ny)と五音節になります。(oh)(my) (des) (ti) (ny) がそれぞれこれ以上分けることのできない最小の音(おん)=音節になります。(my)の発音は「マイ」ではないので一音節なのです。
英語で歌詞が表記してあっても、日本式に発音して歌っている場合もあります。その場合は日本式にカタカナで考えればいいのです。
日本語でも一子音一母音、一文字一音節の例外として「いじょう」の「じょ」があります。この「じょ」や「しゅ」なども一音節になりますので「いじょう」は三音節になります。
ただ、「以上」を「いじよう」と発音したり、ひらがなで「いじよう」と書いて、「四文字」と指折り数える日本人は、いないだろうということになっているので、音節という考え方はしないのです。しかし、日本語を母国語としない人に、以上の説明をする時は音節という考え方を導入したほうが、より早く理解してもらえるでしょう。
音節の説明が長くなりましたが、Bメロの字足はどうでしょうか。(6673)(35535)がBの字足となります。
続いて、二番のBメロをみていきましょう。
二番B
6 6 7 3
なきだしそうな そらながめて なみにただよう カモメ
3 5 5 5 3
きっと よはなさけ Oh, Sweet memory たびだちを むねに
ここで一箇所違いがでてきました。
「なみだ かれるまで(35)」と「たびだちを むねに(53)」の字足が違っています。
これも足して(8)と考えれば合っています。この歌は字余りや字足らずが少なく、つまり字足がかなり合っているので、こまかく分けました。
また、メロディのリズムがこの部分で違っているので、あえて(8)とはしなかったのです。
このように字足を数える時、どこで切るかは難しい問題です。
この歌のようにメロディがわかっていれば、メロディの切れ目で考えればいいのですが、歌詞から書く「詞先」の場合はどうなるのでしょう。
どんな曲調になるか、アップテンポのノリの良いロックか、スローテンポのバラードによって違ってくるのですが、なじみのある七五調をめやすにするといいでしょう。
七文字をこえる場合は言葉のリズムが二つに分けられるはずです。つまり、七をこえて八文字や九文字になる場合は分ければいいのです。
歌詞で八文字以上の分けられない言葉は、まずでてきません。
「東奔西走」でさえ、ひらがな表記では「とうほんせいそう」で八文字ですが、発音は「とーほんせーそー」ですから、四音のメロディにのせることができます。
このようにひらがな表記と発音には差異があるのですが、ここではそれを示すにとどめます。
二番のBでは字足に違いがでてきましたが、メロディのリズムを少しかえればいい問題なので、この程度は許される範囲の違いです。
作詞学講座第一章 作詞の基礎知識 8
by フリーダムミュージックスクール・東京高円寺作詞講座作詞教室